ホーム基地等巡り令和6年度

令和6年度

2024松島基地航空祭:令和6年8月25日㈰

1 全般

 令和6年8月25日㈰、宮城県東松山市に所在する松島基地において、開催された基地航空祭にかかる各種イベントを見学するとともに、記念式典に出席しました。
 従前から悪天候の予報があり、基地はもとより地元関係者の方々は相当に気を揉まれたようでしたが、当日は雨天にならず基地司令をはじめ基地所属隊員の安堵と歓喜の声を聴くことができました。
 こうした天気に恵まれたこともあり、飛行展示プログラムの一部変更はありましたが、多くの来場者に楽しんでもらえる日となったようです!
 
 
2 主要行事:0900~1440

 〇飛行展示:
  ・U-125A UH60J F-2B T-4オープニングフライト
  ・F-2B機動飛行
  ・ブルーインパルス、U-125A、UH-60J訓練飛行
  ・F-35、F-15、F-2B訓練飛行
  ・ブルーインパルス曲技飛行
 〇ブルーインパルスJr.走行展示
 〇警備犬訓練展示
 〇地上展示
  ・航空機作動点検、航空機エンジン、救命装備品・武器弾薬
  ・宮城地方協力本部ブース、フォトラリーゴール
  ・救難隊装備品、管制隊装備品、気象隊装備品
  ・F-2コックピット、T-2ブルーインパルス

■若干の所感

 8年前に空自を退職した以降、初めての松島基地訪問の機会でした。現役時代に当該基地を訪れたのは東日本大震災直後が最初であったと記憶しています。当時、防衛監察本部の勤務でしたが、被災後の隊務運営、隊員の心情等を把握することを目的とした教訓業務の一環で現地を訪れ、様々な思いを胸にしたことを思い出しました。
 当時の基地司令は防大26期の杉山将補でしたが、数年後に縁あって同じ職場で勤務した際には、3・11への対処の中で、いかに厳しい判断を強いられたか、何を優先して実施したのかを、彼から直接聞けたことは私にとって統率上の大きな糧になりました。
 今年の航空祭では、前夜祭は催されませんでした。個人的な推察ですが、地元東松島市の夏祭りとのコラボ、基地所属隊員・家族への配慮等について、渡部基地司令が考慮された結果ではないかと思います。これもまた現代における基地と地元との共存共栄の新たな形なのだと感心した次第です。10年ぶりの松島訪問では、復興を超えて基地も地域も前進しようとする力強さを実感することができました。
 

渡部基地司令の挨拶
ブルーインパルスと飛行展示中おUH-60J
記念塗装のF-15

2024松島基地航空祭:令和6年8月25日㈰その2

航空祭会場となった基地内の模様と、配布されたパンプレットを掲載。
ブルーインパルス専用格納庫
飛行展示前のブルーインパルス
パンフレットの表紙
パンフレットの案内図

海上自衛隊奄美基地分遣隊の訪問(公益財団法人 特攻隊戦没者慰霊顕彰会の業務による):6月28日㈮

1 日時:令和6年6月28日㈮1040~1130
2 目的:表敬訪問(特攻隊戦没者慰霊顕彰会の調査研究業務に併せて)
3 訪問概要
 〇当方から、奄美大島における特攻機の不時着事案に関する調査研究(第5七生隊・森丘少尉が昭和20年4月6日奄美大島に不時着した以降の経過調査)の趣旨を説明するとともに、特攻隊戦没者慰霊顕彰会のパンフ・会報を手交
 〇隊長・林3海佐からは、分遣隊の任務・活動の概要を説明
 〇隊が保有する地元戦史資料を閲覧
 〇隊庁舎前での写真撮影
 〇基地分遣隊近傍にある旧海軍水上航空隊の跡地を訪問
4 若干のコメント
  海軍の航空特攻機が奄美大島の南方に不時着した事案を調査する関係で、現地入りしたことに伴い、海上自衛隊奄美基地分遣隊長をはじめ同基地勤務者を激励するため今回初めて訪問させていただきました。私が調査対象にしている特攻機の不時着場所は、基地分遣隊から北東に3キロほどにある阿木名(あぎな)の砂浜といわれています。同隊の庁舎にほぼ隣接して瀬戸内町教育委員会の埋蔵文化センターがあり、こちらの職員の方にも関連文献の情報提供をいただくとともに、隊長には、不時着した特攻隊員が零式水偵で佐世保へ帰投した際の出発地となったであろう古仁屋地区・須手にあった旧海軍水上航空基地跡に案内していただきました。今回の現地調査にあたっては、林隊長及び事前に各種調整に応じてもらった中村警備科長に大変お世話に成りました。
隊庁舎前にて記念撮影(左が隊長・林3佐、右は警備科長・中村1尉
古仁屋地区・須手にあった古仁屋海軍航空基地跡
水上機を陸上げ等に使用していたと思われる施設の痕跡
奄美大島南部の瀬戸内町付近の戦跡地図版

陸上自衛隊奄美駐屯地の訪問(公益財団法人 特攻隊戦没者慰霊顕彰会の業務による):6月27日㈭

1 日時:令和6年6月27日㈭1530~1700
2 目的:表敬訪問(特攻隊戦没者慰霊顕彰会の調査研究業務に併せて)
3 訪問概要
 〇当方から、奄美大島における特攻機の不時着事案に関する調査研究(第5七生隊・森丘少尉が昭和20年4月6日奄美大島に不時着した以降の経過調査)の趣旨を説明するとともに、特攻隊戦没者慰霊顕彰会のパンフ・会報を手交
 〇長谷川駐屯地司令からは、基地の近況概要を説明受け
 〇駐屯地内の施設見学
 〇03式中距離地対空誘導弾システムの展示及び装備の一部可動させた上での機能概要の説明
 〇勤務隊員との写真撮影

4 若干のコメント
  海軍の航空特攻機が奄美大島の南方に不時着した事案を調査する関係で、現地入りしたことに伴い、航空自衛隊奄美大島分屯基地の訪問に引き続き、陸上自衛隊奄美警備隊等を奄美駐屯地において訪問させていただきました。この駐屯地には奄美大島及び喜界島の防衛警備及び災害派遣を主任務とする奄美警備隊と、03式中距離地対空誘導弾(中SAM)を装備する第344高射中隊が所在しています。特に中SAMの展示及び機能説明では、同中隊長の山本3陸佐と三菱電機株式会社・防衛システム事業部の大田さんにはお世話になりました。私自身、現役時代は航空自衛隊の地対空誘導弾システム(ナイキ~ペトリオット)に関して長きにわたり運用・整備に従事してきましたので、とても関心があり、かつ大いに勉強になりました。
  今後、奄美大島を訪れる機会があれば、ぜひ瀬戸内分屯地にある12式地対艦誘導弾を見学したいと思います。
長谷川駐屯地司令及び名村奄美警備隊副隊長との記念撮影
奄美駐屯地の正門及び駐屯地施設の一部
03式中距離誘導弾システム(中SAM)
中SAMの発射機とその警護状況

奄美大島分屯基地の訪問(公益財団法人 特攻隊戦没者慰霊顕彰会の業務による):6月27日㈭

これらの写真は、私が訪問した日以外に、関連訓練等で撮影された画像を奄美駐屯地の広報から提供いただいたものになります。ご紹介まで。
PFI船「はくおう」を下船するPAC3ミサイル
駐屯地内に展開した空自PAC3ミサイル
中SAMミサイルを発射機に搭載する訓練風景
ミサイルを発射できるようにした状況の展示

奄美大島分屯基地の訪問(公益財団法人 特攻隊戦没者慰霊顕彰会の業務による):6月27日㈭

1 日時:令和6年6月27日㈭1400~1440
2 目的:表敬訪問(特攻隊戦没者慰霊顕彰会の調査研究業務に併せて)
3 訪問概要
 〇当方から、奄美大島における特攻機の不時着事案に関する調査研究(第5七生隊・森丘少尉が昭和20年4月6日奄美大島に不時着した以降の経過調査)の趣旨を説明するとともに、特攻隊戦没者慰霊顕彰会のパンフ・会報を手交
 〇基地司令からは、基地の近況概要を説明受け
 〇基地勤務隊員との懇談
 〇通信隊庁舎屋上での基地周辺状況の説明受け
 〇勤務隊員との写真撮影
4 若干のコメント
  海軍の航空特攻機が奄美大島の南方に不時着した事案を調査する関係で、現地入りしたことに伴い、奄美大島分屯基地司令をはじめ同基地勤務者を激励するため今回訪問させていただきました。現役時代に一度だけ同基地を訪れたことがありましたが、南西域防衛にあたって指揮通信中継の要として、如何にこの基地が重要であるかをおかげで再認識することができました。統合作戦上、各種障害を克服しならが通信機能の途絶を回避しなければならない重要な任務は、今後もきっと明るい隊の雰囲気と隊員の笑顔で遂行されていくことを強く感じた次第です。
奄美通信隊長兼奄美大島分屯基地司令・高橋3佐からの基地近傍の説明受け
庁舎屋上での集合写真
奄美通信隊の庁舎
庁舎屋上からの展望

熊谷基地の研修(公益財団法人 特攻隊戦没者慰霊顕彰会の計画による):6月11日㈫

1 全般

 6月11日㈫、熊谷基地では、少し汗ばむほどの気温であったものの、快晴の下で秋本基地司令をはじめ同基地所属の関係隊員からの歓迎を受け、所望の見学を行うことができました。今回は、公益財団法人 特攻隊戦没者慰霊顕彰会による年度事業の一環として、岩崎理事長(元統幕長)以下、約20名(自衛隊OB7名)の会員が参加したものです。

 当日の時程は次項のとおりで、それぞれの施設を比較的時間をかけて見学でき、大変ありがたかったです。特に、自衛官候補生及び一般曹候補生として今年入隊したばかりの隊員(女性隊員)による基本訓練の実地見学、並びに基地所在の第4術科学校施設内での気象関連AR教育体験は、自衛隊の教育現場の実力と進化を実感できました。

 またラッパの名手(4名)による各種吹奏を拝聴でき、隊務運営上の時間管理や部隊の鼓舞には欠かせないことをあらためて知りました。以前、開催されていた航空自衛隊内のラッパ競技会で、同基地は何度も優秀な成績を残していますので、彼ら後輩の腕前はやはり伝統なのだと感心した次第です。

 

2 見学時程(1100~1500)

 ・基地司令による熊谷基地の概要説明

 ・慰霊碑「荒鷲の碑」の献花

 ・記念撮影

 ・御稜威ヶ原の研修

 ・昼食(部隊喫食)

 ・教育参考館の研修

 ・第2教育群第12中隊の研修

 ・気象器材関連AR体験

 ・ラッパ吹奏の展示

 

3 若干の所感

 私は1985年に熊谷基地で新隊員(当時は男性隊員のみ)の臨時区隊長として勤務した経験があります。当時、習志野分屯基地の第1高射隊で付幹部として、ペトリオットシステムの前身であるナイキ・システムの運用整備に従事していました。階級は2等空尉で実務もそこそこ身に付いてきた頃だったと思います。現在もそうですが、教育部隊は基幹隊員の充足率が低いため、教育効果に加えて安全を重視するがゆえに臨時勤務者を多く必要としていました。

 新隊員の基本教練を見ていて、ついその時の事を思い出し、懐かしんでしまいました。私が担任した区隊の半数は、卒業前に依願退職。自衛隊勤続の道を選択した彼らももうすでに定年退職している現実を考えると時代の移り変わりの速さを痛感します。

 私事ですが、この臨時勤務が終了した直後に私は結婚したのですが、超短くしていたスポーツ刈りが少し伸びた時期だったことをよく覚えています。これもまた青春の思いです。

熊谷基地司令・秋本将補による基地概要説明
研修記念の品(隊員手作りのアジサイを模した水引)
第2教育群12中隊(女性隊員)の訓練風景
選抜隊員によるラッパ吹奏の展示

防府航空祭:令和6年6月2日㈰

1 全般

 防府南基地の創立70周年記念行事が挙行された翌6月2日㈰、防府北基地において、開催された防府航空祭を見学するとともに、基地体育館での防府地区自衛隊協力会主催の祝賀会食に出席しました。
 前日同様、天候に恵まれたこともあって、飛行展示はもとより地上での各種イベントも順調に行われたものと思います。特に、航空学生顕彰館内の各展示品については、航空学生の歴史そのものであり、時間をかけてじっくりと拝見させてもらいました。
 それ以外の祝賀会食までの時間の大半は、北基地において勤務している主だった指揮官・幕僚を表敬し、現場部隊の活躍ぶりを拝聴しながら、防衛力整備事業にかかる意見交換などを行うことができました。
 
 
2 各種イベント:0830~1300

  • 飛行展示:T-7/UH-1,UH-60J,C-2,AH-1S,T-4,F-15,F-2
  • オープニングセレモニー・ファンシードリル展示
  • 西部航空音楽隊演奏
  • お天気教室
  • ランウェイウォーク
  • 自衛隊トラック体験試乗
  • 消防体験
  • 管制塔展望室観覧
  • 顕彰館見学
  • 高機動車体験搭乗
  • 募集ブース、陸自装備品展示、宇宙関連展示


■若干の所感

 顕彰館見学の際に、とても印象的だったことが一つ。弊社の同僚(航空学生出身の元パイロット)が同館内で案内係を務めていた女性の航空学生に「あなたは将来どの機種に搭乗することを希望しているのですか」と質問したところ、笑顔で「F-15戦闘機です!」と即答したことでした。
 現在では、戦闘航空団で活躍する女性の戦闘機操縦者が増えてきているのは知ってはいたので、なんとも頼もしい限りでしたが、一方で厳しい教育訓練を乗り越えて、現場部隊では安全にして任務を遂行してもらいたいとの気持ちが高まり、ただただ激励するばかりでした。
 
 同基地に配備されているT-7練習機を見て思い出したことがありました。平成27年4月だったと記憶しています。当時、私は航空支援集団司令官として府中で勤務していました。隷下の管制・気象の部隊が防府北基地に所在していることから、これら部隊の初度視察で同基地を訪問した際、念願のT-7による上空での緊急事態対処手順を体験させてもらったことがありました。
 この体験搭乗のおかげで、操縦特技者が上空でのリスクマネジメントを修得しているかを実感することができました。と同時に、操縦特技でない者が特に戦闘航空団司令になる場合、又はなった早い時期に、ぜひT-7でこの訓練を体験すべきだと強く認識しました。その後、対象となりそうな後輩には、この事を勧めたものです。
 私は、2空団司令(平成19年秋から1年半ほど)の当時、時折訓練から帰投する同団所属のF-15を、緊張と不安の気持ちも交えて滑走路沿いの道路で見ていたことがありましたが、それ以前に先述の体験搭乗を受けていれば、操縦者を見守る気持ちの上では、かなりの安堵感をもって彼らを出向かえていただろうと思います。

防府航空祭の前夜懇親会での吉田基地司令の挨拶
防府航空祭のパンフレット表紙
祝賀会食時の基地司令挨拶
防府天満宮

防府南基地創立70周年記念行事:令和6年6月1日㈯

1 全般

 令和6年6月1日㈯、山口県防府市田島無番地に所在する防府南基地において、開催された創立70周年記念にかかる各種行事に参加・見学するとともに、基地学生食堂内の祝賀会に出席しました。
 この日は、微風の中、時折強い日差しがあり、観閲式前の待機から観閲行進終了までの長時間にわたった訓練は、800名を超える新隊員にとってかなり厳しいものでありましたが、最後まで見事にやり切ってくれました!
 今回は基地側から配慮していただき、私は観閲台の後方に組まれた少し高めの見学エリアから訓練場全体を見渡すことができました。現役時代には、当該基地の訪問は実務での1度だけでしたので、基地及びその周辺の教育環境をよく理解することができました。
 入隊2か月余りの新入隊員が、ベテラン基幹隊員の教練指導のおかげもあり、堂々と隊列を組んでの行進に多くの観衆からは拍手が送られていました。

 
2 主要行事:0830~1500

  • 飛行展示:芦屋基地13飛行教育団隷下のT4練習機
  • 観閲式及び観閲行進
  • 祝賀会食:1120~1205(学生食堂*招待者のみの出席)
  • 音楽演奏(西部航空音楽隊 春日基地)
  • 装備品展示:第8基地防空隊、第6高射隊、第2移動通信隊)
  • ファンシードリル:第12飛行教育団 防府北基地所属航空学生)
  • 基地文化活動及び隊員によるアトラクション展示


■若干の所感

 私自身、昭和58年に習志野分屯基地で高射部隊勤務をしていた際に、東日本エリアで新隊員を教育する熊谷基地に臨時の区隊長として勤務をした経験があります。あの当時の事を思い出しながら、わずか2か月の間にこれほどの部隊行動・個人練度の実力を持つまでに、よく鍛錬させ得たものだと感心して見とれていました。70年の長きにわたり、脈々と受け継がれたきた教育ノウハウと、当世代における基幹隊員の熱意と新入隊員の気概が融合された結果の一つなのだと納得したところです。併せて、これからの我が国防衛の先端で活躍する若人に心から激励する強い胸の高まりがありました。
 
 防府北基地の航空学生によるファンシードリルも最初から最後まで展示エリアの直近で会社の同僚と一緒に見ていた時、すぐ近くには行進を終えた男女の新入隊員の多くがファンシードリルを見ており、「素敵!」「かっこいい‼」、「すごーい」を連呼していました。
 彼ら彼女らが、集団行動に統一美を見出してくれることは、これから部隊に配属になるまでの自衛隊生活において、辛さ、悩みにも増した喜び、楽しみをより強く感じ取ってもらえるはずと安堵と期待が膨らんだ次第です。

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